M-1 2010
全体
ラストイヤーということでしたが、まず審査員がね。さまぁ~ず大竹と雨上がり宮迫は審査員レベルなのか?オール巨人とか島田洋七とか外れててそれかぁとなりました。島田紳助はくりぃむ上田やネプ名倉にも要請したらしいですが、それで大竹・宮迫かぁと。もちろんMCで実績積んだ芸人として素晴らしいんですがね。
まあそれくらいかな。
Firstラウンド
カナリア
カナリアのまともな漫才は初めて見ました。考えて作った歌ネタだなとは思いました(笑)最下位で終わるほど悪くないと思ったんですが、ボンくんの「れんこんアレルギー」でのどんでん返しで一番ウケたけど最後に向けて失速したなぁという印象。レッドカーペットのようなゴールデンのネタ見せ番組で漫才以外のショートネタをやって名前を知られているコンビってこういうときどう見られているんですかね。
ジャルジャル
メタ漫才なぁ。コント漫才師っていう感じがわかりますね。最初にショートコント並みの小ネタを通し、それを様々なスタイルで繰り返すというのは新しいなぁとは思いましたが、審査員が漫才と言えるかどうかで悩むという結果に(笑)カウス師匠なんかは79点って...。
スリムクラブ
M-1ってサンドウィッチマンとが研究した通り「4分でボケを数重ねていくテンポの速い漫才」が勝ちパターンだったんですよ。サンドやノンスタあたりがその好例です。サンド以前でも、しかし、完全にその逆をいく漫才を見せM-1の新しい面白さを最後のM-1でつき出しました。Wikipediaを参照する限りダウンタウンが売れたときと同じような感じなんですかね。松本人志が96点を出したとき被るものがあったんじゃないかなと少し感じました(笑)
銀シャリ
安定感あるし、ツッコミの言葉選びも上手いですね。前半はウケなかったんですが、後半の盛り上がりがよかったですね。カウス師匠の言う通り、ツッコミがしっかり引っ張り上げた気がします。
ナイツ
最後に回収する「寿限無ネタ」と同じ型なんですが、ボケの数が減っちゃうぶん微妙な気がしました。これ系は寄席サイズじゃないと十分面白くならない気がするんですよね。M-1でやるようなネタではなかったのかもなぁ...。ナイツはスリムクラブの真逆の手数勝負でいってほしかったです。
笑い飯
煽りのラストエンペラーで父親があほみたく笑ってたのを思い出します(笑)Wボケの変わり目で客が笑うようになったのは完全に勝ちですよねぇ...。ボケのつなぎの「真っ赤なお鼻の~」の替え歌は暗い歌詞でしたが客は勢いで笑ってしまってましたね。ネタは鳥人よりは弱い(というより鳥人が圧倒的すぎる)ですが審査員の評価は総じて高くてよかったです(笑)09年を完全に意識させたネタってのは、鳥人で上がりに上がったハードルをうまく飛び越えるいい案でしたね。
ハライチ
つかみを直し、すぐボケに入り手数も重ねて前評判通りの面白さだと思ったんですけどね。09年の「かもしかにベッド」みたいな無茶ぶりに困る部分なんかがあったらもっと面白かったはず。渡辺以外は自己の得点順位下位なんですよね。個人審査員の最高点が90点ってのは厳しい。空回りには見えなかったんですが、やはりそこは審査員の個性が強いんですかね。
ピース
トータルテンボスが言ってたらしいですが、今年決勝ってなるとうーんとなってしまうコンビ。個人的にウケなかったんですよね。客もウケてなかったですよね。紳助・松本は自己の平均程度、南原・大竹が自己の下2位、渡辺・宮迫・カウスが自己の高めの位置。で、これで3位なんですか(笑)オーソドックスであんまりウケがない、審査員の個人の点数を見るとさほどでもない、けど合計しちゃうと3位って上位3組と下位7組との差があった感じをしっかり受けます。
パンクブーブー
このネタ見たことあったんであんまウケなかったんですけど、見直すとやっぱり上手いなと思いました。しっかり予想の裏切りを用意してそこで笑いを拾っていく。構成自体は作っているなぁと。渡辺が95点で飛び抜けてたのが印象的かな。
最終決戦
スリムクラブ
勢いそのままで面白かったですね。「民主党」のくだりでボケ・ツッコミの1回ずつで間を作りそこで拍手笑いが生まれたときは、スリムクラブだろうなと思ったんですがね。
笑い飯
標準的にウケたんですけど、やっぱ弱いかなぁって。「ホリエモン」のところとかもっとウケてもよかった...。また今までの典型的な2位に収まるネタな気がしてしまったんですがね。
パンクブーブー
Firstラウンドと同型のネタをやってスベったのは見ててつらかった(笑)2連覇は絶対にないなと確信しました。
このウケだとスリムクラブだろうなと思ったんですがね...。笑い飯大好きな僕でも、「スリムクラブが優勝で」ってなっちゃいましたし。最後の最後まで迷った松本人志はいろいろ考えたと思うんですよ。勢いやウケの量はスリムクラブ、ここまで取るべきところで何回も優勝を逃してきたM-1最大の功労者たる笑い飯。ラストのM-1でどちらを勝たせるか。松本と同じく笑い飯が好きな紳助は最後は審査員として厳しく審査に徹したように思えます。笑い飯は無冠の帝王という称号で終わるべきだ、という考えもあったのかもしれません。10年はいろいろ思ってしまう回でした。
僕的順位
1笑い飯
4ハライチ
5ナイツ
6銀シャリ
7カナリア
9ピース
ヤラセ疑惑多々出てますが、ヤラセじゃなく審査員の強烈な思い入れが妥当性を損なっているだけのように思うんですよね。一般人の考える妥当性って僕も含めやっぱりウケたかどうかなんですよね。でも審査員はそれぞれ一線級の芸人なわけでそれぞれ自分の強烈な個性的な評価基準を持っているわけです。それに従うと、客含めた一般人のウケ以外の面を反映した評価にもなると思うんですよ。